日本ならではの温泉文化のひとつである”混浴”は、温泉旅館のサービスのひとつとして、現代でも生き続けている。
私も、取材の合間に混浴の露天風呂に入る機会があるが、最近若いカップルや女性グループに遭遇する場面が多くなった気がする。その要因として、女性のバスタオル着用OKのお風呂が増えているという事があげられる。
しかし、それはやはり大きな露天風呂か、開放的な野天風呂でなければ、やはり湯舟でのバスタオル着用の違和感は否めない。
しかし、岐阜県は、奥飛騨温泉郷のひとつ、新穂高温泉の「水明館 佳留萱(かるかや)山荘」の混浴大露天風呂は、バスタオルなど気にならないほどの巨大なスケールで、温泉ファンに喜ばれている。
日帰りでの利用もOKで、女性にはバスタオルのレンタルもある。
名峰・槍ヶ岳も眺めることができるこの大露天風呂は、蒲田川沿いにあり、巨石を配した造りは、野趣あふれるものだ。
中部地方では、間違いなくナンバーワンの広さを誇る湯舟は、3つのブロックに分けられるが、いずれも自家源泉100%かけ流しというから、文句のつけようがない。
秋から冬にかけて、気温が下がる季節になれば、湯気が目隠しになり、女性でもバスタオルをはずすことが多くなるようだ。これもお風呂が大きいゆえの特長でもあるだろう。
こんな、温泉天国のような地は、日帰りではもったいない。
宿泊料金も非常にリーズナブルながら、極上の飛騨牛も堪能できるからだ。
また、個性的な貸切露天風呂を3つも備えており、こちらも是非利用していただきたい。
北アルプスを一望できるこの新穂高温泉を含む奥飛騨温泉郷は、日本屈指の源泉湧出量を誇るエリアでもある。だからこそ、この大露天風呂が誕生したとも言える。
一度に100人は余裕で入れるという巨大な湯舟を、循環をしないで源泉かけ流しでまかなえる点が、とにかく凄いことなのだと認識していただきたい。
■水明館 佳留萱山荘/岐阜・新穂高温泉(奥飛騨温泉郷)