最近、世の中は「時短ブーム」らしい。
料理も、道具や工夫によって時間を節約でき、洗濯洗剤もすすぎが一回で済むものも発売されている。
ただ、旅行ぐらいは、「時短」は避けたいところだが、時間にも余裕がない、または、経済的にも余裕がない時に、オススメなのが日帰り温泉だ。
でも、単に温泉に入って、大広間で少し休憩して、帰る・・・といった、味気ない日帰り温泉は、個人的には好きではない。
できれば、日帰り専門の温泉施設ではなくて、宿泊できる温泉宿に日帰りで利用したい。
やはり、温泉宿の楽しみは色々あるが、一番長く過ごすのは「客室」。
入浴後は、ゆっくりお部屋で過ごすのが、疲れも取れるし、精神的にも落ち着く。
そして、大事なパートナーと行くなら、露天風呂付き客室がいい。
無くても、貸切露天風呂があればいい。
そして、宿泊客と同等の懐石料理もいただきたいものだ。
できれば、地元の食材を使ったものがいい。
つまり、「温泉」+「客室」+「料理」・・・の、温泉旅行の三要素を、日帰りで楽しめるというわけだ。
これは、まさに温泉旅行の「時短」企画みたいなもの。
こういった「日帰り温泉宿ステイ」ができるところが最近増えてきている。
長野県・蓼科高原の人気宿「たてしな藍」では、滞在時間も昼食付きの11:30から17:30までの6時間、昼食と夕食の2食が付いた11:30から20:30の9時間の2つから選べる。
もともと、料理が評判のこの宿では、貸切露天風呂と昼食をセットにした日帰りプランを実施していたが、グレードアップして客室も利用できるようにした。
今年になってからこの「日帰りステイ」を実施したところ、オフシーズンにも関わらず、連日盛況らしい。
これらは、平日のみの実施らしいが、たまの休みに1日数時間、温泉宿で骨休みというのもオツなもの。
私も、実際利用してみたが、最初は日帰りで温泉というのも、夜になれば帰りたくなくなってしまうかと思いきや、明日の仕事のための「時間の節約」、そして「日頃のハードワークのリセット」という意味では、非常に満足できるものだった。
やはり、客室が利用できるという事は大きい。
新しい旅館の過ごし方を発見したような気がした。
■たてしな藍/長野県・蓼科温泉