温泉は冬のものと決めつけている輩がいる。
わざわざ汗をかきたくない人には敬遠されがちのようだ。
暑い季節なので、それはそれで一理あると思うが、実は夏だからこそお勧めしたい温泉はたくさんある。
実は、夏は汗をかくし、紫外線も多く浴びる。
肌には一番過酷な季節なのだ。
肌をメンテナンスしたい、肌にいいことしたい・・・となれば、私にとっては、温泉以外思いつかない。
何も温泉は、42℃の熱めの温泉ばかりではない。
35℃前後で入る、いわゆる不感温度(熱くも冷たくも感じない)の温泉もあるのだ。
それであれば1時間以上の長湯もできる。
いかに天下の名湯と言われる温泉でも、熱くて1分しか入れないより、ぬるめでも良質の温泉に長時間入浴したほうが、肌にいいのは科学的にも立証されているのだ。
夏の旅行先を決める際、観光目的なのか、料理が目的なのか、人それぞれだが、ゆったりと時間を過ごし、ぬるめの温泉にゆったりと浸かり、ストレスを解消しながら、肌をメンテナンスする目的で宿を選ぶのもひとつの手だろう。
最近では、熱い温泉がウリの宿でも、一部の湯舟をぬるめにして、提供しているところも増えてきた。
季節限定で、冷やし中華があるように、ぬるい温泉もあっていいのだ。
夏の時期は、涼しい標高の高い温泉地が好まれる傾向がある。
信州のお宿などは、7月8月だけ満室で、他の月は閑散というところがけっこうある。
逆に、標高の低い市街地にあるような温泉地は穴場だ。
元々交通の便がいいけど、ただし気温は高めとなるが、それはエアコンの力に頼り、ゆったりと温泉に浸かり、湯上りにキンキンに冷えたビールをいただくのも至福のひと時だろう。
宿の外が暑ければ出なければいいだけの話だからだ。
要するに、人が混みあう場所、人気のある場所には、あえて夏は行かないのが、私の旅行術のひとつ。
ちょっと時期をずらすだけでも、人は少ないし、余裕をもって楽しめる。
お財布にも優しい場合もある。
ぬるめの温泉、暑い温泉地・・・など“ちょいズラシ”のテクニックを使えば、楽しい旅行先はいくらでもあるという事だ。