ある雑誌の、対談形式のインタビュー記事を読む機会があった。
そこには、偶然にも私の知っている温泉旅館の破たん・廃業についてのものだった。
そこまでに至る経緯はある程度、間違っていなかったと思うが、根本的な事実、背景は、まったく違うものと私は感じた。
報道された情報と、関係者(?)からの一部情報だけで、論じていたからだ。
雑誌編集も、ニュース・報道を作る現場も、結果的には、“人”の視点、裁量によるもので作られていく。
だからこそ、あらゆる角度から、様々な視点からの取材、リサーチの必要性が出てくる。
また、SNS全盛の時代、動画や画像が溢れている時代だからこそ、一部分を“切り取り”することで、メディアは別な意味、違った印象を視聴者に与える事ができる。
だから、ある意味恐ろしい。
今のアメリカの大統領は、一部の既存大手メディアと対立している。
理由は、メディアを通しての報道が、自分の考えている事と一致しないからに他ならない。
だから、ツイッターなどダイレクトな自分発信をしているのだろう。
しかし、結果的には、事実がどうであろうと、受け手である側の人たちがどう思うかの話。
そこを考えないと、大きな計算間違いを起こす。
自分も、取材活動を生業のひとつにしている身。
改めて、あらゆる方面からのリサーチを心がけ、“事実に近い”記事を書いていこうと思う。