今日は2020年12月31日。大晦日。
コロナに振り回された2020年が終わる。
でも、まだコロナは収束どころか、感染者が増え続けている。
会社ではテレワーク業務が当たり前となり、引きこもり需要が増え、ネット通販が業績を上げ、逆に人と接する産業、飲食業や宿泊業は大打撃を被った。
そして、今まで当たり前と思っていたことが、そうではなかったという現実を思い知らされた。
12月に入って、GoToトラベルキャンペーンが停止に追い込まれ、宿泊業は再び危機にさらされている。
感染者を減らすための処置だが、有名観光地や首都圏の繁華街の賑わいは昨年の今頃とさほど変わりないと聞く。
自粛疲れなのか、コロナに慣れてしまったのか、春先と比べて人々にあまり危機感がないような気がする。
ある高級温泉旅館の常連客に、スタッフがこう言われたという。
「高いお金を払っているのに、チェックインの際もほとんど会話なし。部屋で茶も出してくれない。」
コロナ対策のために、できる限り人との接触機会を減らそうという措置だが、お客側も分かっていながら、そのグチをスタッフにぶつけてしまう例を、よく聞く。
難しい時代である。
そんな時は、私は宿側に、こうアドバイスする。
初診の病院に行くと、体温や体調など、アンケートに記入する事があると思う。
それと同じく、ゲストは何を求めているかを聞く機会を設けてはどうかと提案する。
もちろん、できる範囲の事で。
つまり、オンデマンド方式であれば、多少ゲストの不満も収まるのではないかと。
いずれにせよ、宿泊業、観光業は、裾野の広い産業である。
そこに人が来なければ、食材を収める業者、清掃業者、リネン業者、そして雇用問題も発生する。
地方の産業の中心的な存在なのである。
だからこそ、新しい様式を作り上げなくてはならない。
この大きな時代の変換期に、人は常に新しい対処法を模索する。
その成果が見られるのはもうすぐと信じたい。