2014年の訪日外国人旅行客数が、前年比で約30%増。
1341万人を数え、過去最高を記録した。
円安などの環境も追い風となったが、非常に喜ばしいことである。
台湾、韓国、中国、香港などが相変わらず好調だが、タイ、マレーシア、フィリピン、ベトナムなどの東南アジアの伸びが目立つ。
数字上では、まだまだだが、オーストラリア、アメリカ、カナダ、イギリス、フランス、ドイツなど、北米ヨーロッパも、10%以上の増加率をカウントしている。
このような状況が続くと、今まで飛行機とホテルのセットされたパックツアーだけでなく、自ら飛行機と宿泊施設を予約しる個人旅行客が増えてくるのは必定。
そこで、大事なのは、以前にも書いたことだが、宿泊施設側のホームページ(HP)となる。
そこで、全国の有名どころの温泉旅館のHPを調べてみると、英語版のHPは、単に日本語版の翻訳に過ぎないものばかり。
HP制作の予算の都合もあるのだろうが、これは非常に残念な点である。
理由はひとつ。
日本人客の目線と、外国人客の目線が、全く違うからだ。
例えば、交通手段・アクセスのページ。
日本人なら、新幹線〇〇駅下車、〇〇行きのバス30分乗って〇〇停留所下車・・・で、大体理解できるが、日本の地理に疎い外国人客はこれでは何も分からない。
交通費もいくらかかるかも分からない。
他に料理のページもそう。
単に献立の写真があるだけでは、余りにも情報不足。
季節によって変わるのであれば、その情報も欲しい。
このように、日本人客が、あまり意識しない基本的な情報が薄くて、外国人客が不安を感じている事を、宿泊施設側は知らなさ過ぎるような気がする。
結論を言えば、本気でインバウンドを増やしていくつもりなら、国内向けのHPと違ったレイアウトデザインが必要という事。
私自身も、海外旅行をする際、ホテルを直接予約する場合が多く、その際見る公式HPの情報の少なさに愕然とすることもしばしば。
どうしても、そこに泊まりたい場合は、メールを送って、時間をかけて情報を集めるが、それほどでない場合は、他のホテルに目が移る事だってある。
これからは、間違いなく外国人客が増えていく時代。
その時代に乗るには、そして体制を整えるのは、肝心の自らの足元にある、HPを見直すことが一番大事のような気がする。