このテーマは、温泉評論家、ライターさんなど、温泉に関わる仕事をしている人たちによって、微妙に考え方が違ってくる。
源泉かけ流しでなければ、温泉ではない・・・と主張する人もいれば、湯温が高温だったり、湯量が少なかったり、または大人数の人たちが利用する湯舟であれば、塩素消毒付きの循環ろ過も必要だとする人もいる。
ちなみに、源泉かけ流しとは、一般的に解説すれば、湯舟に温泉が注がれ、湯舟から温泉が溢れ出る、いわゆるオーバーフローする温泉の事。
常に新鮮な温泉が注がれているという状況。
例外として、オーバーフローしなくても、サイフォン方式というか、湯舟からパイプを横に出して、そこから湯を出す方式の湯舟もある。
そもそも、温泉は源泉100%だからこそ温泉であり、それ以外は認めないという考えは、恐ろしい事に日本国内ではおよそ90%以上の温泉(施設)というものが無くなってしまう。
源泉かけ流し至上主義と言われる人たちは、一般の人たちと比べて、温泉地に近かったり、そこまで行く時間とお金がある人たちが多い。
車中泊をしてまでも、温泉に行く人が、この源泉かけ流し至上主義の人が多い気がする。
では、源泉かけ流しは、衛生的か?と言われれば、疑問と言わざるを得ない。
利用者それぞれが、入浴前に、かけ湯はもちろん、石けんでカラダを洗ってから入るという前提が必要だからだ。
短時間で湯舟が新鮮な温泉に入れ替わるような、湯量豊富のドバドバかけ流しばかりが、源泉かけ流し風呂ではない。
湯量チョロチョロの、源泉かけ流し湯舟も多く存在するのが実情。
私なりの結論を言えば、療養・治療目的であれば、源泉100%かけ流しの温泉を探し、観光目的であれば、景色やロケーション中心で(源泉100%にこだわらず)温泉を探せばいいだけの話。
1日2日では、源泉100%かけ流しの効力は高が知れている。
いわゆる湯治は、ある程度の日数が必要になってくる。
1泊2日のストレス解消目的旅行であれば、なにも源泉100%にこだわる必要はないわけで。
料理目的に温泉地に行く人も多いはずだし。
だからこそ、温泉施設には、誰にでもわかる温泉(源泉)の利用状況をホームページ上で開示して欲しい。
温泉の事があまり詳しく表記していない宿に、電話で質問すると、スタッフから「あんた何が目的?」とか凄まれることもあった。
ただ、こっちは単に温泉のことを知りたいだけなのに・・・。
ホームページ上で、温泉の事を詳しく表記しなければならないという法律がないから、こうなっているのか?
そういえば、販売料金を表示しないガソリンスタンドに似ているなあ。