私は、旅が好きだ。
仕事にもしているぐらいだから、間違いなく好きだと思う。
しかし、私の場合、それも、ある大きな段取りが必要となってくる。
旅の「準備」というやつだ。
荷造りも含めて、その「準備」というのが、私の最大の苦手事項。
私にとっては、苦行そのものなのだ。
仕事の時はもちろん、PC類から、多岐に渡る撮影機材を大量にクルマに積むので、大きな4WDのワゴンは荷物でいっぱいになる。
やりかけの原稿や、企画書の類いもいっぱいある(これが一番の悩み)。
1~2週間、東京を空けるという事は、それまでにしなければいけないタスクを済ましておかなければいけない。
問題は、プライベートの時でも、同じような大量の荷物になってしまう事だ。
要するに、どうせ旅に行くのだから、撮影機材を持っていこう(仕事に利用できるし)・・・と思ってしまう。
プライベート旅行で、思い切って、身軽で出かけてみると、そういう時にこそ、二度と見られない絶景に出くわしたりする。
そんな時、あのカメラとレンズを持って来れば・・・とか、ドローンを持っていけばよかった・・・とか、大いに後悔する事しばしば。
さらには、終わらない仕事も、時間を見つけてやらねば・・・とか。
だからこそ、あらゆる事を想定して、大荷物になってしまうのだ。
そして、その準備に、旅の前日は必ずと言っていいほど、徹夜になる。
まさに、苦行・・・いや、“修業”そのもののような感もある。
あれを持って来れば良かった・・・という後悔が、一番嫌なのかもしれない。
だからこそ、旅の準備という名の“修業”を、繰り返す。
その“修業”を上手く乗り越えての旅行は、間違いなく楽しくなる。
そんな“修業”があっても、旅が好き。
ずっと、同じ場所では暮らせない。
どんなに体力的に疲れていても、旅に出れば、テンションが上がるのか、アドレナリンが出るのか分からないが、東京にいる時と違う自分がいる。
まず、人に会い、話す機会が、東京にいる時より、圧倒的に多い(それも、そうだ・・・東京にいる時は、篭って編集作業したり、何か書いたりしてるし)。
でも、この人生のルーティンワークのようなものが、今の自分には合っているような気がする。
旅は、移動するせいか、刺激的であり、何かインスピレーションを誘発させてくれる。
人間は、シチュエーションが変われば、何か、新しい発見が生まれる。
場面が変わらない映画はつまらないしね。
スマホばっかり見たり、テレビの旅番組見て、行った気分になるのは寂しすぎる。
しかし、着替えなど、身のまわりの用意をするのが、一番の苦手。
要するに、荷造りが苦手。
だから、荷物も多い。
よって、私は、国内に限っては、沖縄以外は、すべてクルマによる旅行になるのである。